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●子ども手当批判はナンセンス

 民主党の目玉公約だった「子ども手当」が不評だ。18日召集の通常国会で、野党・自民党や公明党は「待機児童が増える中、国が1.5兆円もの税金を手当としてバラまくなら、そのカネで保育所をもっとつくれ」と批判を強めてくるだろうが、重要な事実を見過ごしている。

 新規開設を拒んでいるのは、既存の保育園に巣くう「保育役人」だ。経営センスがなくても顧客はあふれ、補助金はジャブジャブ。保育園経営そのものが利権化し、保育役人が恵まれた待遇を手放そうとしないのだ。

 保育園には「認可」と「認可外」の2種類がある。認可保育園は各自治体の認可を受けた施設で、国や自治体から潤沢な補助金をむさぼり取っている。

 中でも、職員が厚遇を得ているのが、全国2万2838カ所の認可保育所の約5割を占める「公営」保育所だ。自治体の運営で勤務する保育士は公務員扱い。給与水準は私営の保育士に比べて、ベラボーに高い。

 少し古いデータだが、03年の内閣府調査によれば、私立の保育士の平均月給は約21万円だったのに、公立では約30万円と跳ね上がる。

「東京23区では、諸手当やボーナスを含めると、公立の保育士の平均年収は800万円を上回り、園長にいたっては1200万円に近い。園長の収入は都庁の局長クラスに匹敵します」(児童福祉行政関係者)

 保育役人の高額人件費を許しているのが、公立保育園に投入される多額の補助金だ。

 千代田区57万円、杉並区56万円、大田区54万円……。東京23区では軒並み40万~50万円台の補助金を0歳児1人当たりの保育費用として投入している。この数字は年額ではない。驚いたことに月額である。

「補 助金で平均2万円という安い月謝を実現しているため、公立保育所には黙っていても園児が集まります。そのため、保育役人は経営努力もコスト感覚も身に付か ず、補助金の大半が人件費に消えているのが実態です。こうした既得権益を手放したくないため、保育役人は長年、各自治体に『民間参入を許せば、保育の質が 下がる』と難癖をつけ、株式会社やNPOの経営参入を拒み続けてきたのです」(児童福祉行政関係者=前出)

 大マスコミも子ども手当を批判する前に、保育園の利権構造に目を向けるべきだ。

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