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北海道日本ハムファイターズ・中田翔(20)が梨田昌孝監督(56)から『ダメ出し』をされたのは、16日。ご立腹の表情で、「今のままではこの先も打て ないと太鼓判を押せる」と言い切っていたから、打撃面での調整はかなり遅れているようだ。

「現時点で、中田の開幕スタメンはかなりの確 率で『ある』と見ています。実績のある森本(稀哲)を故障で欠いており、起爆剤的な意味合いも込めて使ってくると思う」
ライバル球団スコアラー 陣は、そう予想していた。中田は全体練習後の居残り特打を課され、梨田監督は最後までそれに付き合っていた。「打てない」の厳しい口調も、期待の裏返しだ ろう。
しかし、そんな中田に『ダメ出し』をしたのは、日本ハム首脳陣だけではなかった。母校・大阪桐蔭も中田という存在が「いかに特別であった か」を吐露していた。
21日、プロ野球開幕戦から1日遅れで『第82回選抜高等学校野球大会』(以下センバツ)が始まる。今大会は好投手・一二 三慎太の東海大相模、帝京、そして、中田の母校・大阪桐蔭を優勝候補に上げる声が多い。東海大相模、帝京は『格の違い』というか、圧倒的な戦力を誇るが、 大阪桐蔭だけは違う。「1点をコツコツと取り、1点を守りきる全員野球」のチームに豹変しているのだ。
高校野球を取材フィールドにしている某ス ポーツライターがこう言う。
「突出した選手はいませんが、シュアなバッティングのできる好選手が揃っています。守備練習を見ても、俊足で守備範 囲の広い選手ばかりなのは一目瞭然です。中田、中村剛也(西武)、西岡剛(ロッテ)、辻内崇伸(巨人)、平田良介(中日)らが在籍したころは、『天才』を 中核に据えた豪快な野球をやっていたんですが…」
『繋ぐ野球』、『全員野球』のチームに生まれ変わったというわけだ。中田の恩師でもある同校の 西谷浩一監督は「本当はこういう野球がやりたかった」と取材陣に話している。言い換えれば、「中田の在校中は例外」という意味だろう。

同校からプロに羽ばたいた選手は、例外なく入学当初から光り輝いていた。こういった『天才の原石』を磨き上げた同監督の手腕はさすがだが、エンドランや犠 打のサインを出したくても出さなかったリスクを背負っていた。そうした『欲求不満』が、全員野球の今のチームを構築させたわけである。
プロ野球 解説者の1人が匿名を条件にこう語っていた。
「中田には素質があるのは皆、認めています。しかし、小学校時代から『天才』で、レギュラーを勝ち 取る努力とか苦労を経験しないで今日に至っています。練習をサボっても『結果』を残してきたから、プロの世界でヒットが出ないと、自分の打撃フォームの何 処が悪いのか、修正できないんです。日本ハムの主力選手たちもそういう中田の欠点を分かっています。でもそれを口に出して言うと、首脳陣批判に繋がるから 黙っているんです」
“天才”の扱い方は難しい。
仮に中田が開幕戦で特大の本塁打を放ったとしても、「何故打てたのか、今まで何処が悪 かったから打てなかったのか」を頭のなかで整理できないだろう。一流のプロ野球選手とそうでない選手の違いはそこにある。まあ、指導者に転じた一流選手の 大多数は、第三者に言葉で説明しきれていないが…。

今季、日本ハム首脳陣は中田を実戦のなかで教育していくつもりだが、稲葉、金子など 先輩たちの打撃練習を見て「スゴイ」を連呼しているだけでは、恩師・西谷監督の温情も裏切ることになる。
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